親と話さない息子の心理とは?中学生・高校生へのNG対応と対処法

中学生の男の子

「あんなに話してくれた息子が話してくれない…」「中学生の反抗期なのはわかるけれど、このまま会話がなくなってしまうのではないか…」

思春期の息子の沈黙に、不安や寂しさを感じていませんか。無口な態度は、あなたへの拒絶ではなく、息子さん自身が「自立」と「未熟なこころ」の間で葛藤しているサインかもしれません。

一方で、親の何気ないひと言が、意図せず息子のこころを閉ざすきっかけになる可能性もあります。

この記事では、息子が親と話さない理由を解説し、関係改善のための3つのステップを紹介します。息子の心理を理解し、なぜ沈黙するのかを知ることでお互いが安心できる関係を再構築するためのヒントにしていただけるはずです。

目次

息子が親と話さない3つの理由

息子さんが親と話さないのは、思春期特有の心理や発達段階が関係しています。おもな理由は以下の3つです。

  • 思春期・反抗期の心理的な独立
  • 親の「NG対応」への防衛反応
  • 「感情表現が苦手」な男の子の特性

思春期・反抗期の心理的な独立

思春期の大きな課題は「親からの心理的な独立(自立)」です。親からの心理的な独立は、子どもが自分自身の価値観を築き、一人の人間として自分の足で立つために不可欠な発達課題です。

自分だけの世界を持つ経験をすることで、自分の力で人生を選択していくための土台を築けます。そのため、自分だけの内面世界を守る「プライバシー」を強く意識し始めます。

息子さんが「話さない」という行動をとるのは、「これ以上、自分の領域に入ってこないでほしい」という境界線を引くための不器用な手段なのです。

息子さんの沈黙は、必ずしも関係を断ちたいサインではなく、自分自身を確立しようとしている成長過程だと理解することが大切です。

親の「NG対応」への防衛反応

息子さんが沈黙しているのは、親の無意識な「NG対応」に対する防衛反応かもしれません。

とくに「過干渉」は、思春期の子育てにおいて避けたほうがよい対応のひとつです。
親の言動が「心配」や「愛情」からであっても、思春期の息子さんにはストレートに届きません。
「あなたはひとりでは何もできない」という「不信」のメッセージとして受け取られてしまうことがあるのです。

思春期の子どもは、親から自立したい欲求と同時に、不安や自信のなさ、苛立ちを抱えがちです。
親からの過干渉は、子どもの自信を失わせることにもつながり、親への反発心を強固にする原因となります。その結果、息子さんは自分のこころを守るために口を閉ざしてしまいかねません。

「感情表現が苦手」な男の子の特性

そもそも、男性と女性では「言葉によるコミュニケーション」に対する姿勢が根本的に異なるともいわれています。とくに男の子は、自分の感情や日常の細かな出来事を言葉で説明することをあまり重要視しない傾向があります。

母親からすると「何も話してくれない」と心配になるかもしれませんが、息子さんにとっては「話す必要性を感じていない」だけかもしれません。「うまく言葉にできない」あるいは「話すまでもない」と感じている特性のあらわれである可能性も理解しておきましょう。

息子がさらに心を閉ざす親のNG対応

よかれと思ってかけた言葉が、息子さんのこころを閉ざしてしまうことがあります。とくに避けたいNG対応を2つ紹介します。

  • 「なんで?」と詰問し、理由を問い詰める
  • 不安から「勉強や進路」の話を優先する

「なんで?」と理由を問い詰める

息子さんとの会話が、以下のような「Youメッセージ(あなたを主語にした否定)」になっていないか、振り返ってみてください。

  • 「(あなたは)なんで勉強しないの?」
  • 「(あなたは)また部屋を散らかして」
  • 「(あなたは)いつも返事が遅い」

親が「なぜ?」と問うと、子どもは純粋な疑問ではなく「なぜ(わたしの言う通りにしない)?」という否定に受け取りがちです。その結果、否定から身を守るため、口を閉ざしてしまう可能性があります。

不安から「勉強や進路」の話を優先する

息子さんとの関係がうまく築けていない状態で、親の不安から勉強や進路の話を優先するのも逆効果です。
「こうなってほしい」という親の期待を押し付けることは、息子さんの自己肯定感を低下させるかもしれません。
息子さんは「ありのままの自分は認められていない」と感じ、親の前で本当の自分を見せることを諦めてしまうのです。

親と話さない息子との信頼関係を築く3つのポイント

一度損なわれた信頼関係も、工夫することで再構築が期待できます。具体的には以下の3つのポイントで信頼関係を取り戻しましょう。

  • 「つぶやき」と「共感」で待つ
  • 「学校以外の話題」で関係を修復する
  • 注意するときは決めつけず「確認」する

「つぶやき」と「共感」で待つ

「最近〇〇(息子の好きなゲームや趣味)が流行ってるらしいね」といった「つぶやき」で会話の種をまいてみましょう。息子さんが少しでも話し始めたら、その言葉を否定せず、まずは「そうか」と「共感」だけを示して受け止めてください。

焦らずに「待つ」姿勢が、息子さんの安心感につながります。

「学校以外の話題」で関係を修復する

勉強や進路の話題は、息子さんにとってプレッシャーとなる可能性があります。まずは学校以外の話題で、息子さんが「話しても否定されない」と感じられる関係性を再構築することが最優先です。

たとえば、息子さんが以前から好きだった趣味やゲーム、好きな食べ物、得意な分野など、息子さん自身が話しやすい話題に「関心」を寄せてみましょう。
「あなたは○○を頑張れるよね」「こういうことが得意だね」と親が気づいたことをシェアすることで、息子さんの自信を育めます。

注意するときは決めつけずに「確認」する

好ましくない行動や心配なところがあるときは、決めつけて注意するのではなく、「確認」するような声かけが大切です。たとえば、「うるさいな!ほっといてくれ!」と言われたときには、次のように息子さんの本当の気持ちを確認してみましょう。

  • NG例:「なんでそんな言い方をするの?」
  • OK例:「今の言い方は少しきついと感じて悲しくなるよ。何か嫌なことでもあったの?」

親がどのように感じたかを伝えつつ、息子さんの事情や本当の意図を「確認」する姿勢を見せることで、非難されたと感じにくくなります。子どもの言いたかったことや表現したかったことを親が正確に理解しようとする態度が、信頼感を高めます。

本当に反抗期?専門家への相談が必要なケースの見分け方

親と話さない様子は、思春期の発達課題を乗り越える一つのプロセスといえますが、一方でこころの病が隠れている場合もあります。

家庭では無口でも、学校では友人関係があり楽しく通えているのであれば、「個性」や「発達上の反抗」である可能性が高いです。

しかし、以下の「危険なサイン」がみられる場合は注意が必要です。

▢ 無口なことが原因で友人がおらず、孤立している
▢ 学校に行きたがらない、不登校気味である

また、無口な様子が「思春期うつ」である可能性もあります。思春期の子どもは、大人のような落ち込みではなく、強いイライラや攻撃性、体調不良(腹痛、頭痛)としてあらわれやすい特徴があります。

以下の点にあてはまるものがないか、チェックしてみてください。

▢ 学校に行けない、部活に行けない
▢ 勉強が手につかない、成績が急激に低下する
▢ 強いイライラ、これまでになかった暴力的な言動
▢ 以前は大好きだった趣味やゲームに全く興味を示さなくなる(無気力、無関心)
▢ 眠れない、またはいくら寝ても起きられない

もし、これらのサインが複数みられる場合は、専門家への相談を検討してください。

「親と話さない」ことを成長の過程としてかかわることが大切

親と話さない息子さんの様子は、親への拒絶ではなく、彼自身が自立と不安の間で葛藤しているサインの可能性があります。親としてできるのは、息子さんが自分の力で乗り越えられるよう、一歩引いた場所からサポートする「よりどころ」を提供することです。

一方で、思春期うつなどの危険なサインがみられる場合や、家庭内での努力だけでは関係改善が難しいときは、決して親だけで抱え込まないでください。

もし、どう接したらよいかわからない、あるいはこころの病気が隠れていないか不安なときは、ひとりで抱え込まずいつでもご相談ください。

相談室LITERASでは、ご家族のためのオンラインカウンセリング思春期カウンセリングを行っています。
ご家族のメンタルヘルスやお子様との関係性についてお悩みの方は、初回無料カウンセリングにてぜひお気軽にご相談ください。

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